先日『一流の頭脳』っていう、ノーベル賞の選定機関の研究員さんが書いた最新の脳科学に関する本を読んだんですけど、駐在生活でストレスたまりやすいのってこれがいろんな原因の要素のうちの一つなのかもな~とおもうことがあったのでまとめてみました。
運動と脳の関係について書かれていた本で、
簡単にまとめると脳の機能を向上させるには運動をしたほうが、『脳トレ』よりもはるかに良いパフォーマンスが得られるという内容が書いてありました。
Contents
運動不足でストレスが溜まる仕組み
まず、どうして運動が必要なの?という説明から!
人類の歴史を24時間になおすと、工業化が始まってインターネットが開通して歩かなくなるまでの時間はたったの1秒間に起きたことです。
進化するのに必要な時間と私たちの生活様式の変化が追い付いていないのではないか?というのがこの本の趣旨です。
厚生労働省の調査にもここ数年でも歩く平均歩数は徐々に下がってきています。
駐在生活で車に乗って生活をしていると、日本にいた時よりも歩く機会がなくなって、体や脳にも影響があるのではないかな?と思いました。
歩くことが減ると、アホになる?

運動時間が減るとどんな弊害があるのか?というと、ストレスが溜まりやすくなります。
その理由としては、狩猟・農耕生活ではストレスの原因となるような危険を感じた時、人間は今までコルチゾールというストレスホルモンを出して逃げたり攻撃したりという運動をしてきました。
しかし現代でストレスの原因に対して運動で解決できることはほとんどありません。我慢をするか、原因から遠ざかるしかできません。
そうすると、コルチゾールが発散されず、脳を再刺激してどんどんコルチゾールが溜まり、ストレスがどんどん溜まります。そうすることでこんなデメリットが。
運動不足で脳に起こるデメリット
• 記憶力の低下
• 創造性の低下
• 免疫力の低下
• ストレスがたまる
• 脳が老化する
運動で脳に起こるメリット
• 記憶力アップ
• 創造性アップ
• 免疫力アップ
• ストレス解消
• 脳が若返る
ですが、運動をしてあげることによって、このコルチゾールを消して、さらに抗ストレスニューロンであるGABAも出ます。
コルチゾールは、実はストレスの原因となるものがなくても、朝一番多く分泌され夕方には減っているホルモンです。
寝ているところから起きて活動をする促進剤にコルチゾールがなるのですが、家にずっとこもっていたらなかなか減りませんよね。
運動は創造性にも影響を与える
さらに、運動することで志向にも良い影響が起こります。人間の思考には2つのパターンがあります。
- 収束的思考:「正しい」答えや共通点を導き出す能力
- 発散的思考:ブレインストーミング・いろんなアイディアを出来るだけ多く出す
この発散的思考において、スタンフォード大学からこんな研究結果が発表されました!
スタンフォード大学
『Give Your Ideas Some Legs: The Positive Effect of Walking on Creative Thinking』

- 発散的思考において、歩きながらテストを受けた被験者の成績は、歩かずに受けた被験者の成績を60%引き離す好成績であった。
- 車いすよりウォーキングのほうが好成績!環境を変えても結果は変わらず
これをふまえて、マークザッカーバーグなどシリコンバレーの企業では歩きながら会議をするという、ちょっと変わった会議も行っているそうです。
では、いったいどれくらい運動すればいいの?
頻度と時間
- 時間帯は朝がおすすめ
- 毎日30分のウォーキング+週3回45分以上のジョギング
脳には無酸素運動より有酸素運動がおすすめ
- 無酸素運動は筋トレ
- 有酸素運動は脳トレ
脳トレといわれるゲームのようなものをやっても、そのゲームの攻略自体はうまくなるのですが、脳全体の能力は上がらないそうです。歩いたり走ったりといった有酸素運動をすることで、記憶力や想像力が上がります!
注意点
普段運動しない人がいきなり頑張ると、血流が体に行ってしまうので、逆に脳の働きは鈍ります。
けがをしないように、無理をしない程度に出来る範囲で始めましょう。
運動と脳の関係についてまとめ。
たくさん歩く、ということが難しい駐在生活ですが、たとえわずかな一歩でも脳のためになります!
ストレスが溜まりづらくなるだけではなく、運動をすることで記憶力の向上にも効果があるそうです。
なので、帯同期間中にスキルを身に着けたい、勉強がしたい!と思っている方にも効果があると思われます。
アパートの周りを朝ウォーキングしたり、ジムがある場所ならウォーキングマシンを活用したり、出来るところから始めてみてはいかがでしょう?
参考にした本はこちらになります。子どもの運動とIQ向上についても書かれていますので、興味がある方は読んでみてください。