配偶者転勤休業制度とか、配偶者同行休業制度とか、会社によって呼び方は様々ですが、帯同休暇のとれる会社が昨今増えてきました。かくいう私も帯同休暇を取得させていただいて海外に帯同させていただいている身です。
配偶者転勤休業制度利用者が出産した場合、育児休業手当がでるか?
帯同休暇というのはどんな制度なのか?
気になる年金の支払いはどうなるのか?
実際に利用しで分かったことを紹介させていただきます。
Contents
配偶者転勤休業制度とはどんな制度なのか
配偶者転勤休業制度とは、従業員の継続的な勤務の促進を目的とした、外国で勤務する配偶者と現地で生活を共にするための休業制度です。
弊社の場合、次の要件を満たす従業員が対象となっています。
- 配偶者が海外への転勤により居住を定めて滞在する
- その人と現地において生活を共にする
- 入社3年以上
一度取得し、復職してから3年以上たたないと2度目を取得はできません。
休業中は勤続年数に含まれません。
配偶者転勤休業制度利用中の給与明細。年金はいくら?
配偶者転勤休業制度は、介護休暇と同じような自己都合で休暇をとる仕組みのため、会社からの給与は出ません。
ですが会社に支払わなくてはいけないお金があり、その明細として毎月会社から給与明細をいただいています。

項目は下記の通り
- 健康保険料
- 国民年金保険(※)
- 厚生年金保険料
- 共済会費
わたしは産休・育休をとっていて給与がほとんどなかった時があり、そのときに第三号保険に加入しましたので国民年金保険の項目がありません。
健康保険料は勤め先により金額が変わる
金額は事業の種類・月収により変わります。海外駐在中は会社で保険に入ってくれているので、日本で保険証を使うことはあまりないですが自動的にひかれます。
40歳以上~64歳の間は、更に介護保険料も徴収されます。
厚生年金保険料は月額×18.3%÷2
厚生年金保険料は、報酬月額(基本給+通勤手当など各種手当)×18.3%÷2をかけたものになります。
例えば、標準報酬月額が41万円の場合
41万円×18.3%÷2=37、515円となります。
私が支払うべき金額のトータル
共済会費は会社によって異なると思うので割愛しまして、私が支払うべき金額のトータルはこちらです。

ウソ…私の赤字…こんなに…!意外と大きい金額に最初はびっくりしました。
お給料からいつもひかれているので気にしたことなかったんですが、会社に勤めている間はこの金額をずっと払っていたんですね。
配偶者転勤休業制度利用中に出産した場合、育児休業手当がでる
女性がもし、配偶者転勤休業制度を利用中に子供が生まれた場合はどうなるのでしょうか。
育児手当は?
育休中に免除される年金や社会保険料は?
安心してください!
海外に帯同したとしても、出産・育児休業給付金はでました。
実際私も下の子供が0歳の時に海外に帯同したため育休中だったのですが、子供が一歳になるまで2カ月に一回ハローワークから日本の口座へお金が振り込まれました。
そして年金なども支払いが免除されたので、上のマイナスの給与明細も届きませんでした。
例外として、もし育児休暇中に副業をしていた場合、
その副業の労働時間が月80時間を超えると給付金の対象外となり、
そうでなくても、収入と給付金の合計額が、元々いただいていた給与の8割を超える場合は、超えた分の給付金が減額されてしまいます。
ご注意ください。
配偶者転勤休業制度を利用して感じたメリット・デメリット
実際に私がこの制度を利用してみて感じたデメリットとメリットをご紹介します。
メリット
- 会社に戻ろうと思えば戻れる安心感がある
- 働いていないのに、働いていた時と同様に厚生年金の半分を会社が収めてくれる
- 会社員に所属しているため、研修制度の利用が出来る。(例えば語学レッスンの補助が社員並みに出るなど)
- 育休中は給料も貰えて海外に帯同できる
デメリット
- 収入がないのに年金の支払いが痛い
- もし海外が気に入ってもっと居たいと思っても3年と期間が決まっている
- 帰国してから10日以内に仕事へ戻らなければいけないため、子供がいる場合は預け先選びや家探しが大変
こんなところでしょうか。
実際に利用してみた感想
戻れる場所があるという安心感は大きいです。
弊社でも優秀な女性社員の先輩がご主人の海外転勤で辞めて行ってしまうのを勿体ない…と常々思っていました。この制度が数年前に出来たときは凄く画期的だなぁ!と思ったことを覚えています。
実際に自分が利用できるタイミングで海外駐在になって運が良かったです。
一人で先に戻ったら子供2人と母親一人で、父親は単身赴任のワンオペワーママが出来上がってしまうので、今楽させてもらっている時間を精一杯享受して復職したらまた頑張ろうという気持ちでいます。
メリハリですね!

