インドネシアで一番有名なコーヒーと言えば、ジャコウネコの糞から集めたコーヒー、コピルアクではないでしょうか。先日コピ・ルアックをインドネシアのローカルマーケット、パサールサンタで購入してきたので、試しに100gだけ買ってきて淹れてみました。
コピ・ルアックの味の感想、どんな淹れ方をしたらコピ・ルアックが美味しく飲めたのか?
ついでにパサールサンタのコーヒー豆の鮮度ってどんなものなのか、スーパーで購入してきたやっすいコーヒー豆と比較してみました。
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コピ・ルアックとは?
私がコピ・ルアックという言葉を初めて知ったのは、こちらの『かもめ食堂』がきっかけで、コーヒーが美味しくなる呪文として、登場人物がコーヒーを淹れるたびに唱えていました。
そんな当時のコピルアックの私の知識
- ジャコウネコの糞から取れるコーヒー豆らしい
- とても高級らしい(某高級ホテルで1杯5,000円)
- とても美味しいらしい
そしてそんなコピ・ルアック、名前だけは知っているけど一体どんなものなのだろう…ということで、折角インドネシアに来たので買ってみることにしました。
パサールサンタで売っているコピ・ルアックの生豆
こちらが生の状態のコピルアクの豆です。
この状態だと、フ〇感…といいますか、ただものではない…という感じが伝わってくると思います。
これを焙煎した状態のものを、今回は購入してきました。
生のままの豆を購入した場合は、洗って→天日干しして→焙煎という手間がかかってきます。生の状態だと100g35,000IDRだったと思います。
焙煎後は100g50,000IDRで、400円くらい。
日本でこういうのを買うと、100g 3,000円以上するので、かなりお買い得。
コピ・ルアックと他のコーヒー豆、見分けはつくか?!
さて、ここで問題です。
今から、下記3種類のコーヒー豆の写真を適当に並べますので、どれがどのコーヒー豆か当ててみてください。
- スーパーで買ってきたやっすいロブスタ種のコーヒー豆(100g 15,000IDR)
- パサールサンタで一番の売れ筋のアラビカ種のトラジャアラビカ(100g 16,000IDR)
- コピ・ルアック(100g 50,000IDR)
では、よーいどん!!



分かりましたか?
わからないですよね?
ジャコウネコのフ〇感ないですよね?

並べてみるとあまりわからないと思うのですが、
正解は
- コピ・ルアック(100g 50,000IDR)
- パサールサンタで一番の売れ筋のアラビカ種のトラジャアラビカ(100g 16,000IDR)
- スーパーで買ってきたやっすいロブスタ種のコーヒー豆(100g 15,000IDR)
でした。
しかし、見た目では分からないのですが、匂いは全然違います。
②のトラジャアラビカは、嗅いで見ると『オッス!おらコーヒー!』というかんじで、全面に焙煎されたコーヒーの良い香りがするのですが
①のコピルアックは、コーヒーらしからぬ爽やかで可憐な香りが漂ってきました。
②が体育会系なら、①は文系。脂っこい感じが全然ない。これはコーヒーの味にも期待が高まります。
コピルアックの味は?美味しい飲み方は?
ということで、さっそくコピルアックをフィルター用に挽いてハンドドリップで入れてみました。

こちらがコピルアック
これは普通のトラジャアラビカ
見た目では、分かりませんね・・・
飲んでみた感じは、コピルアックの方が若干酸味があり、フルーティーな味かな?と思ったのですが、
ネットを見ると酸味が無く、コクがある!
とかいろいろな感想がありました。
コピルアックの味ってジャコウネコの食べたコーヒー豆に結構左右されるみたいで、たぶん同じアラビカのコーヒー豆を食べさせて出来たこちらは、そんなに大きな違いが分かりませんでした。
なんだか期待外れ…
そう思っていたのですが、ハンドドリップする前のあの香しい素敵な香りをどうにかコーヒーとして生かせないかと思って考えた結果、インドネシアのローカル式コーヒーを入れてみようと思い立ちました。
コピルアックをローカル式で淹れてみる
ローカル式のコーヒーは臼で豆をゴリゴリと挽いて、極粉末状にしてから、熱々のお湯を注いで、コーヒー豆が沈むのを待ち上澄みを飲むという方法です。
普通のコーヒー豆だったらこのやり方だとえぐみが出すぎて不味そう…(ずっとお湯の中にコーヒーの粉末漬かっているし。)
と思ったのですが、コピルアックは通常のコーヒーよりいい意味でコーヒーらしさが無くなっているのです。ジャコウネコのおなかの中で発酵したお陰で。
カフェインの量も半分だそうでカフェイン苦手な方でも飲みやすいコーヒーだそうです。
薀蓄は良いとして…(ウ〇チから取れたコーヒーなだけにね!)

家にあったすり鉢で頑張って擦ります。普通のミルだと極粉末にならないので、頑張って細かくなるように、すります。

細かくできたらお湯を入れて、カップの上に蓋をして粉が沈むのを待ちます。
だいたいこんな感じでできました。
飲んでみると…
ウマーー!!
フルーティーな感じもありつつ、コーヒーだけどコーヒーじゃないような何か…紅茶にも似たような…でも何か違う。とにかくとても洗練された味がします。
これが本当のコピルアックの味かぁ…。
かもめ食堂の『コピルアック』っていう呪文、あれハンドドリップのコーヒーだったけど、本当のコピルアックはハンドドリップしたらあかん…。
さらにこれに、インドネシアで買ったココナッツシュガーを入れると更にコクが加わって美味しいです。本来はお湯を注ぐ前にコーヒーと一緒に砂糖を入れて沈むのを待ちます。
が、今回はコーヒーのみの味を確かめたかったので後入れしました。
というわけで、コピルアックを美味しく飲みたい場合は現地式にコーヒー粉に直接お湯を入れて飲む(お好みで砂糖も!)のがお勧めです!
パサールサンタのコーヒー豆は鮮度抜群!!
ところで、先ほどのコーヒー豆の比較に戻りますと、③は、スーパーに適当に陳列されていたやつなので、コーヒー豆の表面に油が浮いていてうっすらと光っているのが分かるかと思います。
焙煎度合いにより一概には言えないのですが、こうなっているコーヒー豆はあまり鮮度が良くなく、また、ミルで引いたときに器具に油がついて調子を悪くしてしまうことがあります。
①と②は、同じアラビカ豆なので見た目に違いが分かりませんが、油が浮いてきていないです。さらに、パサールサンタで購入してきたコーヒー豆を粉にしてお湯を注ぐと、モコモコ!っと膨らみました。
新鮮なコーヒー豆ほどハンドドリップした時に大きく膨らむので、パサールサンタで販売されているコーヒー豆の鮮度が良い!ということが分かりました。
お土産用にパサールサンタで購入したパックが、なぜかこんなに膨張していてびっくりしたのですが調べてみて分かった原因はこちら。
焙煎したての新鮮なコーヒー豆は多くガスを含んでいるのですが、粉にすることでそのガスがコーヒー豆から抜けていくそう。今回はフィルター用に挽いてもらってからパックしてもらったので、ガスが抜けたのが膨らんだ原因っぽいです。
膨らんでしまったのは500gと大量に購入したパックのみで、300g入りのパックは無事(?)だったので、膨張を避けたい、お土産にしたい場合は300gくらいでの購入がお勧めです。

今回コピルアックを入れてもらった100gパックも赤くてかわいかったです。
売り子のお姉さんもフレンドリーでいいお店なので、是非パサールサンタでコーヒーを買ってみてください!

パサールサンタ向かいのお肉屋さんもおすすめ。
