5月22日はインドネシアの大統領が決められる日でしたが、今週の火曜日、21日から夜中にデモが続いています。
22日は子供の学校や会社から自宅待機命令が出て、私たちのような駐在外国人が多く住むアパートメントには軍人が警備にあたっていました。外では一体どのようなことが起きていたのでしょうか。
今日、ちょうどインドネシア人のお友達が家に遊びに来てくれたのでTwitterに挙がっている映像などを交えて今回の騒動についてまとめてみました。
暴力的なシーンもあるので、閲覧の際は注意ください。
twitterで知るインドネシア大統領選のデモの様子
Twitterのタグランキングでは#JokowiMundurlah、#DukungPRABOWOというタグが人気。それぞれ、ジョコヴィは辞めろ!、プラヴォウォを支持しよう!という意味です。
今回のデモについて知りたい方はそれぞれのタグで検索するTwitterがアップされているので見ることが出来るでしょう。
ただ、プラブォウォ派はインターネットを利用した選挙活動をしてきたのでプラブォウォに有利な情報が上がりがち、というところに注意してください。
また、過激な映像や、テロに関する動画は即消しされています。Twitter、インスタグラム,WAを始めとしたSNSの利用を22日は、政府の命令によりストップされていました。
Allahu Akbar
Allahu Akbar
Allahu AkbarYa Allah menangkanlah yang adil, hancurkanlah yg zalim, dan lindungi saudara kami yg adil dan peduli dg negara ini.#JokowiMundurlah #DukungPRABOWO pic.twitter.com/T09qBjx80F
— Habib Ali Alhinduan (@alialhinduan) 2019年5月22日
Suasana makin mencekam pejuang kedaulatan rakyat terus mengibarkan bendera merah putih
Jika masih ada juga yg ngatain mereka perusuh brrti dia penghianat, penjilat, anak PKI
Sampai sini, @jokowi harus mundur..!#DukungPRABOWO#JokowiMundurlah
— Melidya Sari™ (@OrangBeriman6) 2019年5月22日
Merem juga kalau cara membidiknya horizontal pasti kena!!
Note: ini bukan suriah atau palestina. INI INDONESIA #JokowiMundurlah #DukungPRABOWO pic.twitter.com/HjSin6WCrM— Aku anak desa (@Akuanakdesa1) 2019年5月23日
please, don’t make it be worst your ambitions has been wasted the time even made the country in destruction! people don’t trust then wont look at you anymore #JokowiMundurlah pic.twitter.com/jCpbLwJizX
— Thomas Albert (@thommas_albert) 2019年5月22日
Media luar negeri sudah mulai menyoroti. Apapun yang dikatakan kubu sebelah, jangan takut. Mereka hanya akun telor saja yang digunakan untuk menggiring opini. Sebenarnya, jumlah mereka tidak banyak #TurunkanJokowi #JokowiMundurlah pic.twitter.com/vrFS4cMpKd
— Anonymous Cyber Indonesia (@AnCyberINA) 2019年5月22日
Another police brutality!!
This has become a typical action from the police force@washingtonpost @AJEnglish @TheEconomist @abcnews @reuters @guardiannews @BBCbreaking @ABSCBNNews @BostonGlobe @nytimes @japantimes@hrw @afp@Reuters #JokowiMundurlah pic.twitter.com/AYhv2kqgXJ— Wisanggeni (@WiwisMbecak) 2019年5月23日
Ini contoh presiden yang sayang pada rakyatnya…… Makanya rakyat mati matian membela…#JokowiMundurlah pic.twitter.com/X46JQLQirw
— #UdahkurusCurangLagi (@AlmutoharU) 2019年5月22日
こちらはデモによって負傷した人をお見舞いに行ったときの様子です。この人のTシャツに書かれているPemilu curang は、General election cheating, 日本語に訳すと『選挙で不正行為』が行われたというメッセージです。
選挙でお金を渡して投票をさせたという疑惑があり、本日23日にプラヴォウォがBawaslu(ワバスルー)へ、不正選挙が行われた証拠を提出しに行きます。
インドネシア大統領選2019年のスケジュール
選挙管理委員会は5月22日に結果を発表する予定でしたが、プラボウォ派がこれに合わせてテロを行うといった憶測(実際に武装グループが逮捕されている)があり、21日未明に開票結果を発表しました。
当初の日程では開票後4日間、異議申し立て期間があります。 また不服の場合は最高裁に訴える手段も残っています(実際、2014年選挙時はプラボウォは最高裁へ行きました)。 しかし今回プラボウォ支持派は最高裁のプロセスは取らないと言っています。 また21日の開票結果は受け入れないと表明しています。
最終的には10月1日国会召集、10月20日 大統領就任、組閣 となります。
デモは誰が参加しているのか?
スハルト時代にも、こうしたデモは起きていました。しかしその時は大学生が中心となった(日本の学生運動のような)デモで、沢山の学生が亡くなりました。しかし今回は大学生のデモ参加者はほとんど見られていません。
では、一体どのような人々がデモに参加しているのでしょうか。今回の選挙戦はストリクトなムスリム(プラヴォウォ)V.S.穏健派ムスリム(ジョコヴィ)の戦いという風にもとらえられており、FPI(Front Pembela Islam)という厳格なイスラム教徒の団体などが暴動に参加しているということでした。
デモが起こっている場所
今日までで3か所でテロが起きています。Bawaslu(ワバスルー)という、Badan Pengawas Pemilu(選挙管理委員会事務局)の周りがメインで起きています。グランドインドネシア方面のサリナの近くです。
他の二か所は、Tanah abangとPe tamburan(先日紹介した繊維美術館の近く)で21日~22日の間に起きています。22日のデモは深夜から23日の朝5時まで続きましたにも及びました。
何故ここで起きたのかというと、先に話したFPI(Front Pembela Islam)のベースキャンプが上記の2か所にあったということで、激しいデモが行われました。
Makin sering melihat tayangan foto dan video di lapangan dan menyaksikan sendiri betapa negara ini abai pada nyawa rakyatnya. Demi pertahanan jabatan dan kekuasaan ia biarkan aparat menggunakan peluru tajam tanpa komentar apapun.#JokowiMundurlah #JokowiMundurlah pic.twitter.com/pExyYjlZh7
— GNPF ULAMA SUMUT (@gnpfulama_sumut) 2019年5月22日
FDIのメンバーは銃弾でのどを撃ち抜かれ、一人が亡くなったそうです。インスタグラムには、亡くなる前の彼の様子を見舞うプラヴォウォの動画も上がっていました。
しかし警察は本物の銃は所持しておらず、中身は実弾ではなくゴムの弾を入れているだけなので、警察の銃が彼を殺したのではないと声明を出していました。
では誰がやったのでしょうか?混乱の中、真相は分かりません。しかし、原因をめぐり火種になりそうな疑惑が立っています。
今後の大統領選デモに関わる懸念
本日23日はプラヴォウォがBawaslu(ワバスルー)へ、不正選挙を行った証拠を提出しに行きます。
また明日イスラム教徒にとって聖なる金曜日。今週中はデモにたいして気の抜けない日が続きそうです。
以上、私がジャカルタに住んでいる友人と話しながら知った今回の暴動についてをまとめてみました。