私が筋トレを始めたきっかけは、友達がボディビルの大会に出るというので、その大会を見にいったことでした。その時に出場されていた60歳の女性…
どうみても30代に見えたのです!
だってお尻もキリっと上がっていて、腹筋も割れていて、肩もカッコよく丸みを帯びていて、どうみても母親より年上には見えない!!
こんな60代になりたい…筋トレをすれば成れるのか?!
ということで、およそ8年ほど前から筋トレを始めました。(ただし子育てで4年ブランクアリ…)
それからは、仕事帰りに表参道のゴールドジムに通い、アメリカのアーノルドクラシックというボディビルの大会に出場されて、アマチュア部門で優勝された鈴木雅さんが水曜日にはトレーナーとしていらっしゃったので、分からないことがあれば聞いたり…
ということで、前置きが長くなってしまいましたがジャカルタに暮らしていると運動不足になりがちな方のために、筋トレをしてみてはどうだろう?という提案です。
筋トレのメリットや、実際にどういった種目をすれば思った通りのスタイルになれるのか?ということを考えようと思います。
ちなみにですが、ここからは私の持論になるので、鈴木雅さんとは全く関係ありません。
Contents
筋トレのメリット
筋トレをすると、下記のような良いことが起きます。
- 一日最低30分だけ運動すれば安静時でも代謝が良くなる!
- アンチエイジングになる!
- 食べたいものを食べられる!
- いつでも一人で始められる!
以下、説明していきます。
一日30分でも十分?
筋トレとは無酸素運動のことを指します。
無酸素運動とは、ミトコンドリア内でアセチルCoAが酸素を消費しない運動のことで、
基本的に10回以上できる運動は有酸素運動になります。
10回やるのがギリギリの重さを持たないと、筋トレとは言えません。
そのため、短時間で済むというメリットがあります。
10回ギリギリを3セット、それを3種目くらいこなしたら、30分くらいでしょうか?
30分運動するだけで筋肉が付くうえ、EPOCというものがあり、
筋トレをしたあとは普通に生活していても、酸素を多く必要としているという臨床データがあります。簡単に言うと筋トレをすると、その後もカロリーの消費がしばらく続くという可能性を示しています。
アンチエイジングになる!
先ほど話した10回が限界の重さを持たないと、基本的に筋肉は増えません。
一日一万歩歩いたとしても筋肉は年とともに減っていくのです。
なぜならば、人間の体は必要としないものを排除していくように設計されているからです。
歩く。という動作は、有酸素運動に入ります。自分の体を支えるだけなので、ほとんど筋肉を使いません。
しかし、必要なものはきちんとつけてくれます。重いものを持てば、この重さを持つくらいの筋肉はつけなくちゃ!
と人間の体が判断して、筋肉をつけてくれます。
筋トレをしないとどうなるか?
痩せていて手足は細いけど、筋肉が無いので重力に負けてお尻が垂れたり、デコルテに骨が浮いてやつれた感じの人になってしまいます。
何もないところでつまづいたり、姿勢が悪くなったり、いろいろ不便なことが増えていきます。
まだ30代の内はあまり感じないかもしれませんが、年をとればとるほど筋トレをしている人としていない人の差が出てきます。
筋トレをすると血行が良くなる!
筋トレをすると、体中の血の巡りがとてもよくなります。
冷え性が治ったり、風邪をひきづらくなったり、顔色が良くなったり。
いろいろなメリットがあります。
食べたいものが食べられる!
筋トレと、それにかかわる栄養の知識を身に着けることで、食べたいものを食べてもどうやったら元に戻せるのかわかるようになります。
そして筋トレをすることで、見た目はスリムになるけれど体重が増えるので、基礎代謝量が増えます。
どういうことかというと、脂肪:体重の体積は3:1で、脂肪は筋肉より軽いのに体積が大きいのです。
なので、同じ体重60㎏の人でも
- 脂肪の割合が多い60㎏の人は太って見える
- 筋肉量の多い60㎏の人は細く見える
ということが起こります。
昔と比べたら体重は増えていないのに、なんだか服がきつい…という人は
筋肉が減ってその分脂肪がついている可能性大!
体重は増えていないけど、体積が増えているので、昔と比べ太っています。
体重が多いと何が良いの?
体重が多ければ、単純に基礎代謝量が比例して増えます。
『筋肉をつけて代謝をあげよう!』というキャッチフレーズを聞くと思いますが、筋肉をつけたところで代謝は上がりません。
ただ、みためは細いままに筋肉量が増えれば、体重の増加と比例して基礎代謝量が増えるのです。
こちらについて詳しくは下記、栄養の所で書いています。
いつでも一人で始められる!
私は筋トレをする前、運動という運動をしたことがありませんでした。
しかし、全然基礎が無くてもはジムに行けば始められるのが筋トレの良いところです。ジムの会費はかかりますが、自分でトレーナーさんに聞きながらやっていけば会費だけで済みます。
ライ●ップなどに何十万とお金をかけるのはとてももったいない…とおもいます。なぜなら自分で身に着けた知識は一生ものだからです。
駐在先のアパートであればジムがあるところがほとんどだと思うので、お金もかからずに始められるので、是非駐在中にジムに行ってみてほしいです。
おすすめのトレーニング種目
筋トレは筋肉をつけるための作業です。
ウエストを細くしたいからと言って、ウエストまわりの筋トレをすると体幹が太くなるので本末転倒。
正しい知識を身に着けて、筋肉をつけたい場所ごとに筋トレをしましょう!
ヒップアップにおおすすめ
スクワットは体で一番大きな筋肉である、足の筋肉を使うためとても重要なエクササイズです。毎日のワークアウトに必ず入れてほしい種目です。
スクワットをすることで、ヒップアップが期待できます。特にヒップアップに効くのが、下記に紹介している種目。
AS TO GROUND 、地面につくくらい深くしゃがむというスクワットです。
膝の高さくらいまでしゃがむスクワットをしている人がいますが、これでは十分にお尻まで聞きません。結構きついですが、深くしゃがんだ方が効果は大きい!どうせやるなら効果的なフォームで行いましょう。
フリーウェイトがジムにあれば、バーベルで行ってみてください。
フリーウェイトゾーンが無ければ、ウォーキングランジがおすすめ。ダンベルか、ケトルベルをもつか、それがなければ子供を背負ったり、水を入れたボトルをもってやってみましょう。
背中を美しくするのにおすすめ
さきほど、ウエストを引き締めたいのに、ウエスト周りの筋トレをしたら太くなるからおすすめしないと書きました。例えば腹筋とかですね。
私は、腹筋はきちんとスクワットをしていたら勝手に体幹が付いてくるのでやらなくてもいい派です。
海外モデルさんの中には、くびれを作るためにあえて腹筋のワークアウトはしない!という方もいます。
ですが、ラットプルダウンを行うと、背中の広背筋が鍛えられて、ウエストのくびれへ伸びる美しいボディラインを作ってくれます。
また、背中を鍛えることによって姿勢が悪くなることも防げます。

手幅を変えることによって、背中の色々な部分を鍛えることが出来ます。
良く日本のジムに行くと、首の後ろに向かって下げるようにインストラクションがありますが前にバーを下した方が深く下げられるのでおすすめ。
デコルテを美しくするのにおすすめ
胸の位置が下がってきて、鎖骨の下にも骨が浮いてくると年取った感じが出てしまいますよね…
胸の上部を鍛えるために、インクライン(傾斜させた)ベンチプレスがお勧め。
バーベルでもダンベルでもできます。
INCLINE BENCHPRESS
それと、先ほど紹介したラットプルダウンは、背中を鍛えるトレーニングでしたが、拮抗筋を鍛えることにもなります。
簡単に言うと、後ろの筋肉を鍛えたから前も鍛えて、筋肉量のバランスを取りましょう。ということです。
足は深いスクワットで前後鍛えられるので、あまり必要ではないと思いますが、元気があれば内転筋、外転筋を鍛える種目を加えてもいいと思います。(マシンが無ければ、足幅を変えることで鍛えられます)
ここにない部分を鍛えたいんだけど?
YOUTUBEでトレーニング動画を探してみましょう。
先ほどは見栄えの良い女性のトレーニング動画を集めましたが、
本来であれば下記の理由で体の大きい人の動画を見てみるのがお勧めです。
- 体がでかくなるほどトレーニング
- 筋肉が大きいのでわかりやすい
今までしていたスポーツがあるのであれば、それを補助するような筋トレ動画を見て
それを行うのもおすすめです。私はボルダリングが好きなので、よくこちらの動画を見ています。
もしくは、ビキニ大会の動画なんてどうでしょう?ボディビルと一言に行ってもアメリカでは筋トレをする女性のための色々な大会があります。
ボディビル>フィットネス>ビキニ
と右に行くほどムキムキ度は減っていき、ちょっと健康的な綺麗なお姉ちゃんの水着大会みたいな大会があるのです。(とはいっても普通の女性よりかなりカッコいい)
こういう動画を見てお気に入りの体をしている選手を見つけたら、その選手のしているワークアウトを真似してもいいと思います。
これはちょっとムキムキすぎるーと思った方にはVictoria’s Secretのモデルさんたちのワークアウトはモチベーションも上がります。
ジムに通うのに道具は必要?
重量を追う予定が無ければ、何か特別な道具をそろえる必要はないと思います。
が、私が揃えているのはこちら。
パワーグリップ
ラットプルなどの『引く』動作の時に、バーを握りこんで前腕が関与してしまうのを防ぎます。
女性であれはSサイズがお勧め。
リストラップ
ベンチプレスで手首を保護し、かえらないようにするために使用します。
リストラップの先についているゴムを親指に引っ掛けてぐるぐる巻きにします。
色々なメーカーがありますが、INZERのものはプロも使っていて安心感があります。
巻き終わったら、親指から外してok。


靴
靴は、スポーツ用のクッションの入ったモノよりもきちんと踏ん張れるフラットな靴がお勧めです。
体育館シューズみたいなものや、何なら、はだしでもいい。
栄養編
もし、痩せたくて筋トレを始めた方がいるのであれば、筋トレの消費カロリーで痩せよう!とはおもわず、一日の摂取カロリーを減らすことを考えましょう。
理由は2つ
- 摂取カロリーを減らす方が簡単だから
- 運動量を増やして消費カロリーを増やそうとすると、疲労がたまり食欲が増してしまったり、怪我につながるから
では、どの程度の栄養を取ればいいのでしょうか?こちらでは主に筋肉の原料となるたんぱく質の必要量について説明をします。
1日に必要なタンパク質量
- 基本的な必要量=自分の体重(kg)×1.0
- 筋肉を維持しながら減量の必要量=自分の体重(kg)×2.0
ということで、何もしていない場合なら50㎏の人でなら必要量は50gのたんぱく質です。
鶏ささみ100gに含まれるたんぱく質量は20gなので、鶏ささみを1日に300g食べれば達成できますね。
筋肉を落とさずに減量がしたいなら、体重50㎏の人なら必要量は100g。鶏ささみ500g食べる必要があります。
鶏ささみを毎日食べるって結構大変だと思いますが、今はプロテインドリンクやサラダチキンなどの便利なたんぱく質補給アイテムがコンビニに置いてあるので活用しましょう。
プロテインを取ってみるのもいいと思います。私のお勧めはゴールドジムのこちら。いままで海外、国産、いろんなプロテインを試してみましたがたんぱく質量と美味しさを兼ね備えたものはこれしかないと思いました。SAVASのプロテインとか雑魚に感じるレベルです。
減量期は、たんぱく質をキープしつつ1日の摂取カロリーを抑える必要があります。
1日の必要カロリーですが、女性の場合は一般的なハリス-ベネディクトの式を利用して計算しましょう。
665+9.6×体重(kg)+1.7×身長[cm]-7.0×年齢=1日の摂取カロリー目安
で自分の数字をあてはめて求めてみましょう。
35歳の女性で身長が155cm、体重が50キロだったとします。
計算式は、665+(9.6×50)+(1.7×155)-(7.0×35)=1163.5
つまり、身長155㎝、体重50キロ、年齢35歳の女性は、一日に1163.5Kcalが基礎代謝量いうことになります。
これ以上のカロリーを取っていれば体に不調が起こらずダイエットをすることが可能です。
また、基礎代謝量のほかにも今の体重を維持している維持カロリーというものがあります。
大体女性なら2000kcalくらいかと思います。これ以上食べると今の体重より太るというカロリーです。逆にこれより低いカロリーをとれば体重が減ります。
ということで、ダイエットをするときは
- 維持カロリーより低いカロリーの食事をしつつ
- 基礎代謝カロリーよりは高いカロリーを維持し
- たんぱく質を沢山とる
ということがポイントになってきます!ちなみに、脂質1㎏のカロリーは7000kcalですので、1日に維持カロリーより700kcal少ない食事で生活していれば10日で1㎏の脂肪が減ることになります。
それ以上減っている場合もあるし、そんなに減ってないという人もいるかと思いますが、水分の誤差なので体重はあまり気にせず辛抱強く、地道に続けていくことが大切です。
まとめ
以上、私なりの筋トレ論を書いてみました。筋トレを始めて、いろいろ勉強しているとダイエットという言葉をネットで検索しなくなりました。
ダイエット市場は、消費者からお金を絞ろうとする嘘ばっかりの情報であふれています。本当に痩せられるのであればきちんとしたエビデンスを引っ張ってくるべきなのに、どうも怪しい情報ばかりです。
例えば夜食べると太るとか、朝食べると痩せるとか…どこかの日本の大学でこの研究が発表され、『時間栄養学』なんて言う名前がついていましたが
アメリカの調査では夜沢山食べたほうがやせるという研究結果も出ています。
同じ人間なのに結果が違うなんておかしいですよね?それ、もう誤差じゃない?
維持カロリーより低いカロリーをキープすれば痩せるということだけわかっていれば、このような情報に惑わされずに済みます。
おそらく駐在先のアパートにはジムが付いていると思います。そこに行けばお金をかけることなくトレーニングすることが出来るので、運動不足を感じていたら是非筋トレを始めてみてください。

