私はバティックの製品を買ったことがないのですが、イナクラフトで沢山のバティックを見かけ、このパターンはどういう意味があるのだろう?という民俗学的な部分に関心を持ちました。
ということでインドネシア語の先生と一緒にジャカルタの繊維美術館に行ってきたので、バティックについて調べたことをまとめました。これだけで結構量が多くなってしまったので、繊維美術館については別の記事にしました。
Contents
バティックの作成過程
美術館に作成の過程が展示されていましたが、ロウで絵付けをした布を染めると、ロウのついた部分だけ色が入りません。
それを何回か繰り返して、藍色、茶色などの色を少しずつ入れていくそうです。これをろうけつ染めというそう。
浮世絵の作成過程のようなイメージを持ちました。
パターンの作成方法
- チャンティンと言われるロウをインクのようにして描けるペンを使って手描きする方法
- チャップという銅製のスタンプのようなものを使う方法
の二種類があります。
更に直線や曲線のチャップを利用して、このような模様を作り出す方法もあります。
どちらにしても気が遠くなるような作業…
それなのに繊細な柄を生み出してきたジャワ島の人たちの技術力に驚きました。
(適当だなーというイメージしか、インドネシア人に持っていませんでした…すみません!!)
バティックの柄について。土地の代表的なパターン、意味など
これは某服屋で買ったTシャツなのですがジャワ島と、その代表的なパターンが描いてありわかりやすいです。
Mega Mendung (西ボゴール)
雲の多い土地柄か、シンプルながら派手な雲のモチーフ。
Parang (Yoggakarta)

たゆまぬ海の波のように、決してあきらめない哲学的な意味を持っています。
また、向上心、民族繁栄のために戦うこと、そして家族の結びつき等の意味もあるそうです。
そのため、 この柄は戦争を意味することもあり、かつてはジャワの戦士と王族の間で着用されていたそうです。
Motif Pekalongan (Pekalongan)

動物や植物の絵をモチーフにしたボタニカルな柄。過去にはペカロンガンは様々な国の貿易業者の通過点だったため、いろいろな民族の文化が融合した柄になっています。
Kawung (Solo)

丸い形で中央に穴が開いているため、昔の通貨といわれることもあります。
また、アレカパームの花を中央にした四つ葉の様式化された、最も古いバティックモチーフの一つです。 ヤシの実とその種の断面もデザインの素になっているともいわれています。
Ceplok(サークル)系のデザインの一部であるKawungは、バリエーションによってはサークルが交差していたりします。
Sidomukti (solo)
Sidoはジャワ語の何かの思いを果たすことから、Mukutiは同じくジャワ語の幸福、力、尊敬から来ています。
このモチーフは幾何学模様の中に、蝶や王座のようなもの、山や土地が描かれていて、ヒンズー教の影響を受けているそうです。
Simbut (Bantun)
サトイモの葉に似た葉の形をしたモチーフ。もともとはスンダの内陸のベドウィン由来のモチーフということですが、Bantunで根付いたようです。
まとめ
モチーフについては、実際はもっといろんな種類があり、突き詰めようとすると深淵のため一部を紹介しました。
私個人的にはMotif Pekalonganのモチーフがかわいくて好きです。
お気に入りの柄はこの中にありましたか?どういう意味のモチーフなのか知ることで
今までよりバティックを見るのが楽しくなりました。
次はバティックを買いに、インドネシア語の先生とタムリンシティ(ローカル系ショッピングモール)に行こうと思います。