駐妻と聞くと、お金持っているんでしょ?というイメージがありますが、本当に海外駐在になるとお金持ちなのでしょうか?いいえ、実はそんなことありません。
それどころか、高学歴、大手企業に勤めているほど、お金持ちから遠ざかります。
世界中に知られている米国の大企業(例えばモルガンスタンレーや、アルファベットなど)で働いている人でさえ、お金持ちじゃないんです。
お金持ちの定義とは?アメリカの億万長者は、一体どういう人達なのか?をテーマに考えようと思います。
Contents
お金持ちとは一体?となりの億万長者とは?
まず、今回の記事を書くにあたって参考にした本を紹介します。
2018年に読んだ本で面白かった本の一つです。
全米の世帯のうちの約5%、貯蓄額が100万ドル以上ある億万長者を対象に、その世帯のライフスタイルを調査した本です。
『となりの億万長者』内容紹介
億万長者(ミリオネア)は特別なひとたちではない。
常識とわずかな努力で、誰でもお金持ちになれる。
膨大なインタビューから「億万長者」の実像を描いた古典的名作。億万長者とは、実際どんな人々なのか?─アメリカ富裕層研究の第一人者であるスタンリー博士とダンコ博士は、1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートをして、資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査。
結果は驚くべきことに、彼らのほとんどはありふれた職業と家庭をもつ「普通の人々」だったのだ!
では億万長者でない普通の人々や、所得は多くても資産の少ない人々と、彼らはいったいどこが違うのか?
本書は、そうした本物の億万長者の日常の暮らしぶりから学ぶべき「7つの法則」を導き出し、成功と幸福を手に入れたい読者に伝授する。『となりの億万長者』の内容紹介より
蓄財劣等生と蓄財優等生
アメリカ富裕層研究の第一人者であるスタンリー博士とダンコ博士が定義するお金持ちは下記のように蓄財劣等生と、蓄財優等生に分けられます。
「期待資産=年収×年齢÷10」で割り出された、期待資産がどれほどあるのか。
- 蓄財優等生(期待資産×2)
- 蓄財劣等生(期待資産の半分)
国内給与と海外給与平均して年収1,000万円の30才の世帯であれば、資産は3,000万たまっていなければいけません。
期待資産は収入が多くなると期待資産も比例して多くなります。
先ほどの計算で言うと、こうなります。
- 蓄財優等生(貯蓄額6,000万円以上)
- 蓄財劣等生(貯蓄額1,500万円以下)
本当の億万長者たちの実態は?そのつつましい生活ぶり

この計算式を見て、
と思った方もいるとおもいます。
正解!!
アメリカの億万長者の多くは、実はそういう人たちなんです。お金持ちは自分の収入よりもかなり低い支出で生活しています。
例え月収が100万円あろうが、浪費せず、スーパーのチラシで卵が一番安いお店を探し、スタバじゃなくって、自分の家で入れたコーヒーをタンブラーに入れて持ち歩きます。
浪費してもまだ収入が上回るのは、億万長者のなかでもほんの1%にも満たない人達。
ビル・ゲイツとかベゾスとか、テレビに取り上げられているほんの一握りの人たちです。
映画やドラマでみる世界みたいなのは所詮虚構なのです。
毎週末ゴルフに行ったり、おいしいレストランに行って、子供は素晴らしく学費の高い学校へ行っている…そんな人が身近にいるとしたら、はたから見たら良いなぁ、羨ましいなぁ、あの人はお金持ちなんだろうなぁ。と思ってしまいます。
でも、本当は蓄財劣等生なのです。
高学歴であることは、お金持ちの条件ではない。

じゃぁ、どういう人たちが、アメリカではお金持ちなの?
博士たちが調査した特徴は下記の通り。
- 収入に比べて支出が極めて少ない
- 妻が夫より倹約家
- 自営業
- 早い段階で社会に出ている
- 消費行動が高い
- 高学歴で、弁護士や医者など世間的にみて高学歴(学歴は財産と比例しない)
- 親の援助を受けている
収入に比べて支出が極めて少ない
これは、当たり前ですね!
収入が多くても支出が少なければ、貯金が増えますし、支出が多ければ貯金できません。
そのためにはパートナーガ倹約家である必要がある、ということですね。
自営業のほうがお金持ちになれる
企業に勤めていたら、例えば日本の経団連のトップだって、日本の大企業のトップでさえ、年収は一億円程度しかもらえないのです。
大企業に勤めていることは、自分の年収の上限がせいぜい決まっているのです。
自営業であればここは天井知らずで、うまくいった人は月に一億円稼ぐかもしれません。
そのため、億万長者になる人は、自営業が多いということです。
アメリカの調査でも自営業の方がお金持ちという事実にはびっくりしました。
だって、世界中に知られている大企業(例えばモルガンスタンレーや、アルファベットなど)で働いている人たちは、絶対にお金持ちだろうと思っていましたから。
親の援助を受けている人は浪費しがち
親からお金をもらっていると、困ったときはまた助けてもらえるだろう、という甘えが生まれます。
そういう気持ちでいるとついついお金を使ってしまいがち、ということでした。
例えば家を買うとして、親が資金援助をしてくれたとします。すると、じゃぁ自分たちの持ち出しは1000万円になったから、もうちょっと家の内装やシステムを豪華にしちゃおう、といった考えが出てくるというとこでしょうか。
高学歴=浪費しがちなライフスタイル
個人的に、学歴が財産と比例しないというところが最も意外でした。
- 世間的に見て『お金持ち』の人たちは、立派な人であるような生活スタイルを維持しなければいけないから。
- 学歴が高いと社会に出る時期が遅れるので、お金を稼ぐスキルが不足する。
というようなことが理由としてあげられていました。
たとえば、弁護士やお医者さんといった、明らかに高学歴の方々は、クライアントに『信頼できる人間である』と思われるように、それなりの身だしなみをしなければいけません。
お金を持っていなそうな弁護士だったら、「ああ、この人はまともにお金を稼げない、実力のない弁護士なんだろうな」と思ってしまいますよね。
それに、高学歴であれば自分の子供にも良い教育を受けさせたいと思うものだと思います。そのため、私立のインターナショナルスクールへ入れたり、習い事をさせたりと必要以上のお金をかけてしまうということも考えられます。
収入が多いこととお金持ちは同じではない。
この本を読んで学んだことは、収入が多いことがイコールお金持ちではないということでした。
収入がいくら増えたって、計画的な支出をしなければ資産は増えません。
浪費してしまえば、浪費の先にあるのは貧乏。
勤勉で、我慢ができて、お金の計画性があるライフスタイルから資産は形成されていくということが、実際のデータで証明されていました。
そこには、学歴も、立派な企業に勤めるキャリアも、必要ありません。
海外駐在中の我が家は、蓄財劣等生である。

さて、ここで質問です。
ここまで記事を読んでみて、海外駐在員はお金持ちになれると思いますか?
海外駐在中である我が家のライフスタイルを見てみましょう。
子供はインターナショナルスクールに通っていて、
週末は毎週土曜日に家族で外出をします。
ローカルのスーパーに比べると圧倒的に高い日本食スーパーで買い物をして、
年に何回か海外旅行をしています。(一時帰国を含む)
これはお金持ちでしょうか…?
いえ、蓄財劣等生のライフスタイルですね。
蓄財劣等生の特徴に当てはまらない例外としては、夫も私もたいして学歴が高くない…という部分だけでしょうか。
海外駐在で給与が上がっても、結局節約をしないとお金持ちになれない!
我が家はわたしの方が浪費して、主人は全くお金を使わないので、主人を見習って支出を減らす努力をしなくては!と反省しました。
世帯が生涯で稼げる生涯収入は、自営業でなければある程度決まっていると思います。
30年先を見据えていま貯金しておかねばいけませんね。
『海外駐在員は億万長者になれるか?』という答えは、結局その家族の計画性と努力次第です。
今回参考にした『となりの億万長者』には『経済的に自立した子供を育てる』ヒントも書いてあり、お金を持っている暮らしぶりを子供に見せないことが大事と書いてありました。
今の生活はドライバーさんがいて、メイドさんがいて、綺麗で新しくて広い家にすんでいます。
今の生活で子供にうちはお金持ちじゃないと信じ込ませるのはなかなか難しいですね…。
