ジャカルタはお酒が高いです。なぜってムスリムの国で、基本的には飲んではいけないからです。それでも中東の国に比べたら気軽にスーパーで買えるのでありがたいです。ビンタンビールなんて日本のビールより安いしね。
でも、そうはいっても、ワインや日本酒はとても高い。日本で手軽に買えるチリ産のテーブルワインとかが2000円。CHOYAの梅酒は5000円。種類もそんなにないし買いに行くのも結構面倒。
私の故郷は果物の町で、農家さんで余ったリンゴでシードルを作ったりしていました。(許可を受けた醸造所に委託する形で)
シードルはアップルサイダーともいい、シュワシュワしてリンゴの風味のある簡単にできる美味しいお酒です。ということで、自分で作ることにしました。
Contents
シードルの作り方

材料、用意するもの
- リンゴジュース
- イースト菌(金色の耐糖性サフ)
- 空の炭酸飲料水用ペットボトル(よく洗って乾かしたもの)
- お好みで、砂糖
サフはグランドラッキーで仕入れました。ジュースは1リットル32000ルピア
イーストは500Gで47000ルピア。耐糖の金サフがこの量でこの値段って安すぎませんか?
500gも買っちゃったけど、一回に使う量は1~2gなので少し小分けの袋に入れて残りは冷凍しました。日本でやるなら低温に適したワイン用の酵母が人気のようなのでそちらをつかうのがお勧めです。普通のパン用のイーストで作るとパン臭さがあるみたいです。
とはいえ金サフを使っても臭くないですしコスパを求めて始めたことなのでこのまま金サフで行こうと思います。
発酵が落ち着いたら、砂糖を10gほど入れて今度はしっかり蓋をします。こうすることで二酸化炭素がボトルのなかにたまって、翌日~2日にはシュワシュワのシードルができます。冷蔵庫で冷やして飲みましょう。
基本的な作り方
- 空きボトルにジュースとイーストを入れて、蓋を緩めておき、上からハンカチかかにかをかぶせてほこりが入らないようにして、発酵が落ち着くのを待つ。(2日~)
- 発酵が落ち着いた状態は、表面に出てくる泡が少なくなった状態。基本的に外気温はいつも30度以上なのでクーラーをずっとき、かせた部屋でもすぐに発酵がすすんでしまいました。(我が家の場合)
- 発酵が落ち着いたら、下に沈んでいるカス(澱という)が入らないように炭酸飲料水用のペットボトル容器に移す。砂糖を10g~入れて今度はしっかり蓋をします。こうすることで二酸化炭素がボトルのなかにたまって、翌日~2日にはシュワシュワのシードルができます。冷蔵庫で冷やして飲みましょう。
イーストは砂糖を餌にしてアルコールを作るので、砂糖が多い方がアルコール度数が高く辛口になります。
ボトルに入れたところ

発酵が落ち着いたのでボトルに詰めて加糖してキャップを占めたところ。

室温が高くて発酵がすすむのが早いため一晩でパンパンに膨らんでカルピスのペットボトルの底が膨らんでしまいました。
炭酸水用のペットボトルに入れないと爆発してしまうので、気を付けてくださいね。私は一度クローゼットに入れて保管しておいたシードルが爆発してしまって、中に入っていた服を全部洗う羽目になりました。
この写真左半分は発酵終わり、右は絶賛発酵中

何回か自分で試してみた結果
甘口のアップルサイダーを作る場合
ジュース一リットル+イースト小さじ半分
で、一回目の発酵1日、加糖してボトリングして1日、合計2日で完成。
辛口のアップルサイダーを作る場合
ジュース一リットル+砂糖50g+イースト小さじ半分
で、一回目の発酵一週間ほど、加糖してボトリングしてから2日で完成。
一時発酵中でも飲んでみて大丈夫なので、糖分がアルコールに変わっていくようすを観察してみてください。
飲んでみてなにか苦いな?と感じたときは酵母が上に浮いてきて苦味を感じているのだと思います。
飲む前に冷蔵庫で冷やしましょう。酵母が下に沈んでくれます。
(冷やすとイーストの活動は終わりますから、発酵が終わってから冷やしてね)
ぶどうジュースからワインを作る
シードルを作るやり方で葡萄ジュースの場合ワイン風になります。
葡萄の場合は砂糖を多めに入れた方がワインぽくなります。最初に100gくらい加糖してください。

蓋をシッカリ閉めて一週間以上放置し二次発酵が終わったもの。澱が沈んで、澄んだ色合いになっている。上手くいけばバリワインくらいには美味しくなります。でも、リンゴジュースより発酵している時間が長いので見極めが難しいです。
失敗したらお肉の煮込みに利用すると凄くおいしくなります。我が家はボロネーゼを作るときに利用しています。
他のジュース
いまのところ他の果物ジュースは桃&アップルのミックスジュースに挑戦してみましたが上手くいかず、酸っぱいアルコール飲料になってしまいました。
また、かんきつ類は有毒な物質が醸造過程でできる場合もあるので作らない方が良いです。
素材のジュースですが、リンゴかブドウならなんでもよいです。
しかし果汁100%のジュースより、安いジュースの方が安定して発酵できました。写真左側jungleなんとかがオススメ。

果汁が多いと予想外の反応を見せてきてとても難しい…
なぜだろう?果肉が多いと発酵中の泡がうまく浮き上がれないのでしょうか。
注意点
- インドネシアは気温が高いので、とにかく発酵が早いです。あっという間に発酵がすすむのでお酢にならないように注意してください。
- 下に沈んだ白かったり紫色だったりするものは澱といい、イーストの残骸で、ビールの場合はエビオス錠という名前でサプリメントとして売っているくらいミネラルが含まれています。もし味が気にならないようであればそのまま飲んでしまっても大丈夫です。
- イーストを使わなくても、リンゴ酵母がおこせるので、もし余裕があれば生のリンゴを買ってきて酵母から手作りしたらもっと美味しくなると思います。(ただし爆発注意)
- 日本では1%以上のアルコール醸造は違法になるそうです。また、作ったとしても自家用で飲みましょう。
もっと詳しく作り方を知りたい方はこういった本も出ているので参考にしてみてください。